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青々としたスパイス

  • 西村
  • 2023年12月9日
  • 読了時間: 3分

更新日:2023年12月21日

 皆さんが普段生活を送っている周辺には、どのくらい植物由来のものがあるのだろうか。実は植物から作られているものはたくさんある。元来自然は人の生活の近くにあったはずだが、だんだんと失われ、見えにくくなったり、意識されにくくなったりしている。人の生活の根元にあり、人が接し、扱ってきた身近な自然を発見した。


 第一弾は、『死を孕む「毒」の匙加減 〜薬と毒〜』、第二弾は、『先人の知恵が薬となる』、第三弾では、『漢方薬を遡ると植物たち』という題で漢方について深ぼった。今回は、刺激回!スパイス!



 私はカレーをよく作る。インド料理やネパール料理などには欠かせないスパイスは、日本でも手軽に手に入れることができるようになっており、スパイスカレーを自宅で作ることもできる。大体のスパイスは、種の部分を使用することが多く、採取され乾燥させた状態で売られている。それらが青々と栽培されている様子を見学した。スパイスといえば、カレーを想像するが、スパイスの薬効については、知る機会も少ない。そんな、スパイスの万能さを紹介する。


ローリエ


 月桂樹。フランス語でローリエ。 

スパイスや生薬は、流通させることや虫食いから守る目的で基本乾燥させるため、ローリエも乾燥させたものという印象が強いだろう。しかし、生でも問題なく使うことができる。煮物やカレーにもってこいのローリエは、いい香りと共に食材の臭みを消してくれる他、消化促進や疲労回復にも効果があるという。



フェンネル


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 食品にも薬用にも使われるフェンネル。黄色い花が咲いた後に徐々に実が付いてゆく。写真よりももっと熟してから収穫して乾燥させたものが、生薬として使われている。スパイスでは「フェンネルシード」という名前で流通しており、食品でも薬用でも同じところが使用される。

 緑のフェンネルは初めて食べさせてもらったが、売られているような、乾燥させたものと変わらず、鼻にスッと通る香りがした。 

 フェンネルには健胃作用があり、日本でよく流通している市販薬にも使用されている。スパイスとは縁がない気もしていたが、実は日本人にとって潜在的に身近な存在であるのかもしれない。



パクチー


 和名はコエンドロ。英語でコリアンダー。タイ語でパクチー。

パクチーは葉っぱの印象が強かったため、一見パクチーであると判断できなかった。しかし、下を見ると…パクチーの葉っぱを見つけることができた。写真の花に付く葉は細い葉で、花が咲く前にできた葉の方が、普段パクチーとして食べられているものである。普段は花をつけずに葉が大きくなったら収穫して食べていることから、このようなタイプの葉は見かけることが少ない。



 写真は、花の後にできた実で、「コリアンダーシード」というカレーには必ず入ってるスパイスだ。熟したものを乾燥させてスパイスに使用する。


 生活の中で必要としているものが、このように自生している姿を観察することができて感動した。


(文 / 西村)



※植物園を見学させていただき、その情報を元に西村が独自に調べた記事となっております。正確でない情報も含まれているかもしれませんので、ご自分で薬草などを採取する場合は、専門家の意見を聞くようにしてください。

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